「Il sole mio(イル・ソーレ・ミーオ)」をイタリア語で歌ってみよう!【カタカナ歌詞と日本語和訳付き!】

今回紹介するのは「‘O sole mio(オー・ソーレ・ミーオ)」のイタリア語版「Il sole mio(イル・ソーレ・ミーオ)」。有名な「‘O sole mio(オー・ソーレ・ミーオ)」はイタリア語ではなくナポリ語の歌です。
 
実は「オーソレミオ」を翻訳してみようとしたのですが、ナポリ語が分からなかったので、代わりにイタリア語版(イル・ソーレ・ミーオ)を訳してナポリ語の「オーソレミオ」に対応させました。その本家ナポリ語の「‘O sole mio(オー・ソーレ・ミーオ)」はこちら。
 
この本家を翻訳するために使ったイタリア語版「Il sole mio(イル・ソーレ・ミーオ)」にカタカナ歌詞と日本語和訳をつけてみました。歌の解説と研究です。
 
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イタリア語とナポリ語の違いについて!

ナポリ語というのはイタリア南部で話されている言葉で、話者数は750万人ほど。イタリア語の方言に近いそうですが、厳密には方言ではなく、ナポリ語話者と標準イタリア語話者のあいだでは意思疎通がうまくいかない場合があるそうです。
 
実際に歌詞を比較してみた限りでは、冠詞や前置詞などは結構異なっている印象を受けましたが、名詞や形容詞・動詞については全く同じだったり微妙に異なったりといった感じだと思います。
 
一応単語の意味などは載せておきますが、発音のルールなどはナポリ語版で解説してるためそちらをご覧になってください。
 
 
 

「イル・ソーレ・ミーオ」カタカナ歌詞と和訳!

作詞:ジョヴァンニ・カプッロ
作曲:エドゥアルド・ディ・カプア/アルフレード・マッツッキ
 

1番前半

ケ ッラ ーザ ウナ ジォルータ ディ ーレ
Che bella cosa una giornata di sole,
太陽が輝く日は何て素晴らしいのだろう
 
ーリア セーナ ーポ ウナ テンスタ
un’aria serena dopo una tempesta!
嵐のあとの澄んだ空気
 
ペル ーリア フスカ ーレ ジャ ウナ フェスタ
Per l’aria fresca pare già una festa
さわやかな空気のためもはや祝日のようだ
 
ケ ッラ ーザ ウナ ジォルータ ディ ーレ
Che bella cosa una giornata di sole,
太陽が輝く日は何て素晴らしいのだろう
 
 
 

単語の意味①

Che (ケ)「何・なんと」
bella (ッラ)「美しい」※本来の形はbelloだが、イタリア語では修飾する名詞の性と数によって語尾が変化する。女性単数の時は-a。
cosa (ーザ)「事・物・何」
una (ウナ)「1つの・不定冠詞」
giornata (ジョルータ)「1日・昼間(女性名詞)」
di (ディ)「〜の」
sole (ーレ)「太陽(男性名詞)」
 
un’aria (ウーリア)「空気・大気・空(女性)」※不定冠詞una+aria。una,la,ciなどの後に母音が続く時は、前の母音を脱落させてアポストロフ ィーを付ける。
serena (セレーナ)「晴れた・澄みきった」
dopo (ーポ)「後で・次に」
una (ウナ)「1つの・不定冠詞(女性)」
tempesta (テンスタ)「嵐(女性)」
 
Per (ペル)「〜へ・のために」
l’aria (ーリア)「空気・空(女性)」※女性定冠詞la+aria
fresca (フスカ)「涼しい・さわやかな」※frescoの女性単数形。
pare (パーレ)「〜のように見える」※parereの3人称単数形。
già (ジャ)「もう・すでに」※語末「à」のアッチェント・グラーベは語末にアクセントがあることを表す。
una (ウナ)「不定冠詞(女性)」
festa (フェスタ)「祝日・祭日(女性)」
 
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1番後半

マ ウン ルトロ ーレ ピ ッロ ノン チェ
Ma un altro sole,  più bello non c’è.
だがもう一つの太陽は、これ以上美しいものはない
 
イル ーレ ーオ スタ イン フンテ ア テ
Il sole mio,  sta in fronte a te!
私の太陽 君の顔に輝く!
 
イル ーレ イル ーレ ーオ  スタ イン フンテ ア テ  スタ イン フンテ ア テ
Il sole, il sole mio,  sta in fronte a te!  sta in fronte a te!
太陽、私の太陽 君の顔に輝く! 君の顔に輝く!
 
 
 

単語の意味②

Ma (マ)「しかし・だが」
un (ウン)「不定冠詞(男性)」
altro (ルトロ)「他の・別の」
sole (ーレ)「太陽(男性名詞)」
più (ピ)「もっと・より多く」※語末「ù」のアッチェント・グラーヴェは語末にアクセントがあることを表す。
bello (ッロ)「美しい」
non (ノン)「〜ではない」
c’è (チェ)「(そこに)〜がある」 ※ci(そこに+è(essere3人称単数形)の略 ※「è」のアッチェント・グラーヴェは「e(と・そして)」との区別と開口音の「エ(ɛ)」であることを表す。通常の「e」と「é」は閉口音の「エ(e)」の音。なおナポリ語版では「non c’è」ではなく「oje ne’」。
 
Il (イル)「男性定冠詞」
sole (ーレ)「太陽(男性)」
mio (ーオ)「私の」所有形容詞
sta (スタ)「いる・ある」※stareの3人称単数形。
in (イン)「〜の中に・に」
fronte (フンテ)「顔(女性)」
a (ア)「〜に・で・へ」
te (テ)「君を」
 
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2番

2番前半
ンド ファ ーラ エ イル ーレ セ ネ シェンデ
Quando fa sera e il sole se ne scende,
夜が来て太陽が沈みきった時
 
ミ ヴィーネ クーズィ ウナ マリンコーア
mi viene quasi una malinconia
ほとんど憂鬱になってしまう
 
レステーイ ット ラ トゥーア フィストラ
Resterei sotto la tua finestra,
君の窓の下に私は留まるだろう
 
ンド ファ ーラ エ イル ーレ セ ネ シェンデ
Quando fa sera e il sole se ne scende,
夜が来て太陽が沈みきった時
 
 
 
2番後半
マ ウン ルトロ ーレ ピ ッロ ノン チェ
Ma un altro sole,  più bello non c’è.
だがもう一つの太陽は、これ以上美しいものはない
 
イル ーレ ーオ スタ イン フンテ ア テ
Il sole mio,  sta in fronte a te!
私の太陽 君の顔に輝く!
 
イル ーレ イル ーレ ーオ  スタ イン フンテ スタ イン フンテ ア テ
Il sole, il sole mio,  sta in fronte a te!  sta in fronte a te!
太陽、私の太陽 君の顔に輝く! 君の顔に輝く!
 
 
 

単語の意味③

Quando (クンド)「いつ・の時に」
fa (ファ)「〜をする・作る」※fareの3人称単数形。
sera (ーラ)「夕方・晩(女性)」※ナポリ語版ではnotte「夜・晩」
e (エ)「そして・と」
il (イル)「男性単数定冠詞」
sole (ーレ)「太陽(男性)」
se (セ)「三人称単数の人称代名詞」
ne (ネ)「代名小詞と呼ばれるもの」
scende (シェンデ)「下がる・沈む」※scendereの3人称単数形。
se ne scenne※動詞の前にse ne を置くのは3人称単数形の代名動詞の表現。自動詞としての意味を強調するもので人称代名詞としての意味はない。
 
mi (ミ)「私を・私に」
viene (ヴィーネ)※venire「来る・行く・〜になる」の3人称単数形。
quasi (クーズィ)「ほとんど・まるで・〜するのだが」
una (ウナ)「不定冠詞(女性)」
malinconia(マリンコーア)「憂鬱(女性)」
 
Resterei (レステーイ)「〜のままでいる・留まる・になる」※restareの条件法現在1人称単数形。「〜かもしれない」などの、ある条件のもとで起こるかもしれないことを表す。
sotto (ット)「〜の下で」
la (ラ)「定冠詞(女性単数)」
tua (トゥーア)「君の(女性単数形)」
finestra (フィストラ)「窓(女性)」
 
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まとめ!

イタリア語版とナポリ語版を比較してみると、ごく一部語順が変わったり単語が変わっているところはありましたが、ほぼ同じでした。
 
実際に歌ってみると語順の変わる2番の3行目や「il」や「un」などの冠詞部分で少し苦戦しますが、原曲歌える人であればなんとか歌えると思います。
 
でもこれから覚えるのであれば、まずは原曲のナポリ語版にしてみてください。そちらが完全に主流ですから。
 
 
 
実は日本語版のカバー曲も存在ていたのですがご存知でした?
 
そちらを覚えてみるという手もあるのですが、あまりお勧めはしないです。
 
「わが太陽」というタイトルで野口耽介さんが訳詞を担当されたのですが、中身が完全に別の内容に入れ替わっています。
 
原曲の「愛しい君」を光輝く「太陽」に例えて情熱的に歌い上げる内容ではないです。たぶん日本語版の歌詞を見るとびっくりすると思いますよ。
 
 
やっぱりおすすめは原曲「‘O sole mio(オー・ソーレ・ミーオ)」です。
 
 
それでは。
 
 
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