オーソレミオの日本語歌詞「わが太陽」を歌ってみよう!原曲との比較検証!

原曲「‘O sole mio(オーソレミオ)」が作られたのは1898年。愛する「君」を光り輝く「太陽」に重ね合わせて歌うイタリアを代表するカンツォーネ(ナポリ民謡)です。
 
世界中で翻訳され様々な言語で歌われましたが、実は「わが太陽」という日本語版も発表されていました。今回は原曲「‘O sole mio(オーソレミオ)」とこの日本語版「わが太陽」の歌詞を比較をしてみたいと思います。
 
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日本語版「わが太陽」の歌詞!

 
※批評目的での引用です。
訳詞:野口耽介
作曲:エドゥアルド・ディ・カプア
 
1番
麗(うるわ)しき南(みなみ)の国(くに)
燃(も)ゆる日(ひ)の輝(かがや)きよ
シトロンの花(はな)の香(かお)り
野辺(のべ)に流(なが)れて漂(ただよ)う
 
憧(あこが)れの思(おも)いを
歌(うた)にのせ奏(かな)でん
ああ若き日の喜(よろこ)びの歌を
 
 
 
2番
紅(くれない)の南(みなみ)の国
島影(しまかげ)に日は落(お)ちゆき
名も知らぬ鳥(とり)は群(む)れて
波(なみ)に漂(ただよ)い戯(たわむ)る
 
いざ友(とも)よ歌えや
懐(なつ)かしの調(しら)べを
ああ若き日の希望(きぼう)の歌を
 
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「‘O sole mio(オー・ソレ・ミオ)」の歌詞と和訳

作詞:ジョヴァンニ・カプッロ
作曲:エドゥアルド・ディ・カプア
 
1番
Che bella cosa na jurnata ‘e sole,
晴れた日はなんと美しいのだろう
 
n’aria serena doppo na tempesta!
嵐のあとの澄んだ空気
 
Pe’ ll’aria fresca pare già na festa
さわやかな空気のため、もはや祝日のようだ
 
Che bella cosa na jurnata ‘e sole,
晴れた日はなんと美しいのだろう
 
 
Ma n’atu sole,  cchiù bello, oje ne’
だがもう一つの太陽は、これ以上美しいものはない。
 
‘O sole mio  sta ‘nfronte a te!
私の太陽 君の顔に輝く!
 
‘O sole, ‘o sole mio  sta ‘nfronte a te!  sta ‘nfronte a te!
太陽、私の太陽 君の顔に輝く!君の顔に輝く!
 
 
 
2番
Quanno fa notte e ‘o sole se ne scenne,
夜になって太陽が沈みきった時
 
me vene quase ‘na malincunia;
ほとんど憂鬱な気分になってしまう
 
sotto ‘a fenesta toia restarria
君の窓の下に私は留まるかもしれない
 
quanno fa notte e ‘o sole se ne scenne.
夜になって太陽が沈みきった時
 
 
Ma n’atu sole,  cchiù bello, oje ne’
だがもう一つの太陽は、これ以上美しいものはない。
 
‘O sole mio  sta ‘nfronte a te!
私の太陽 君の顔に輝く!
 
‘O sole, ‘o sole mio  sta ‘nfronte a te!  sta ‘nfronte a te!
太陽、私の太陽 君の顔に輝く!君の顔に輝く!
 
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まとめと感想!

まず率直な感想としては、これはほぼ別の歌ですね。
 
まず原曲「‘O sole mio」のメインテーマは「愛しい君」=「太陽」。「太陽が輝く日はなんと美しいのだろう」と実物の太陽を称えた上で、「だがもう1つの太陽である君は、より一層美しい!」「私の太陽(‘o sole mio)は君の顔にある(sta ‘nfronte a te!)!」と愛しい君を称える内容です。
 
これに対し「わが太陽」のテーマは「若い頃の回想」。太陽が光り輝く南の国の情景を描写した上で、憧れの思いや懐かしい調べを思い出し、若い日の喜びや希望を歌で回想する内容になっています。
 
完全に話が変わってます。「愛しい君」の要素ありません。それから場所も南の島国?の海辺であって、ナポリではないような気がします。太陽以外の共通点がほぼ見出せません。
 
 
野口耽介さんはなぜこのような訳にしてしまったのでしょうか。
 
「オーソレミオ」を日本語で歌えるのは嬉しいのですが、この歌詞はちょっと残念ですね。原曲の世界観がほぼなくなってます。
 
 
 
歌詞で比較するのであれば、僕は「Time to say goodbye」が「オーソレミオ」に近いと感じました。
 
「Time to say goodbye」の元のタイトルは「Con Te Partirò」で全てイタリア語の曲なのですが、この歌も「愛しい君」を光輝く「太陽」に置き換えて一喜一憂する内容になっています。
 
詳しくは原曲「‘O sole mio」の紹介で述べています。誰でも歌えるようにしてありますので、よろしければ挑戦してみてください。
 
 
それではお元気で。
 
 
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