鳥
「鳥葬(ちょうそう)」というのは聞いたことありますか?
 
 
 
遺体を鳥に食べさせる葬送方法です。
 
 
 
実はゾロアスター教において、現在も行われている葬送方法になります
 
 
 
非常に古い歴史を持つゾロアスター教ですが、この他にも火を礼拝したり、二親等以内の最近親者との結婚を推奨したりと、特殊な教義を持つことでも有名な宗教です。
 
 
 
このゾロアスター教の「鳥葬」と「近親婚」についてご紹介します。
 
 
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ゾロアスター教とは

鳥葬と宗教
ゾロアスター教は古代ペルシア(イラン)において、紀元前1600年から紀元前600年に成立した、「開祖が明らかな世界最古の宗教」と言われています。
 
 
 
その開祖はゾロアスター(ドイツ語:ツァラトゥストラ)
 
 
 
光明神・アフラ=マズダを最高神とし、信者はその象徴である火を崇拝するため「拝火教」とも呼ばれます。
 
 
 
ゾロアスター教では、世界を光明神(アフラ・マズダ)と暗黒神(アーリマン)の対立という二元論で表現しています。
 
 
 
善と悪の二元論ではありますが、あくまで善の勝利と優位が確定されているため、「世界最古の一神教」とも言われています。
 
 
 
また、ゾロアスター教は「天国と地獄」「世界の終末」「最後の審判」「救世主」といった思想を持っており、
 
ユダヤ教や大乗仏教の成立など、世界の宗教に大きな影響与えたとされています。
 
 
ササン朝ペルシャ時代には国教となり、中央アジアや中国にも広まりましたが、7世紀後半以降のイスラム教の台頭とともに衰退し、その活動の中心はインドに移ります。
 
 
 
現在では非常に少人数になりましたが、その伝統は脈々と受け継がれており、
 
 
インドのムンバイを中心に約10万人ほど、世界各地で総計で15万人ほどの信者が存在すると言われています。
 
 
 
 

鳥葬

鳥の群れ
聖なる火に対して礼拝を捧げる独特の教義が有名ですが、さらに珍しいのが葬送方法です。
 
 
 
「鳥葬」もしくは「風葬」という極めて珍しい方法を取ります。
 
 
 
野生の鳥に食べさせる、もしくは自然の風化に任せる、といった葬送になりますが、
 
 
早い話、遺体を野原などに放置したままにすることになります。
 
 
 
現在ではそのための施設「沈黙の塔(ダフマ)」が設けられており、
 
 
屋根を設けず石板の上に死者の遺体を置き、鳥が降下して遺体をついばむことができる構造になっています。
 
 
 
こちらの動画(世界ミステリーch)でゾロアスター教の教義と「鳥葬」「最近親婚」について詳しく説明しています。「鳥葬」については2分12秒から。下の「最近親婚」については3分10秒からになります。
 
 
 
ゾロアスター教の教義によれば、人間はその肉体もアフラ・マズダを始めとする善神群の守護の下にあるのだから、正常な創造物である遺体に対して不浄がもたらされることのないよう、鳥葬ないし風葬がなされる、と説明しています。
 
 
 
しかし過去には、鳥が遺体を町中にばらまいてしまったこともあり、現在イランなど一部地域では鳥葬は禁止されています。
 
 
 
もちろん日本でもダメです。
 
 
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最近親婚

 
ゾロアスター教の教義のもう一つの大きな特徴が「近親婚」の推奨。
 
 
 
ゾロアスター教の聖典「アヴェスター」によると、「最近親婚(2親等以内の血族同士による結婚)」を「フヴァエトヴァダタ」といい、最も徳のある行為の1つとされています。
 
 
 
ゾロアスター教では「善思・善語・善行」の三徳だけでは、最上の天国に行くことができず、「最近親婚」が必要だと説いています。
 
 
 
これには「ゾロアスター教はアーリア人の宗教であり、アーリア人の純血を守るという考え方が影響しているようです。
 
 
 
アーリア人の先祖を持つという、アイデンティティ強化のために「純血」にこだわったとされていますが、ゾロアスター教徒減少の原因になったとも見られています。
 
 
 

まとめ

世界の宗教
ユダヤ教、キリスト教、仏教にも影響与えた歴史の古さにも驚かされますが、
 
 
「鳥葬」や「最近親婚」といった教義が、現在でも連綿と受け継がれていることにも驚かされます。
 
 
 

 
ユダヤ教やキリスト教に興味ある方にはこちらがおすすめです。
どちらも一神教になりますが、同じく「天国と地獄」「世界の終末」「最後の審判」「救世主」といった思想を持つ、ゾロアスター教の影響を強く受けて成立したといわれています。
 
 
 
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