高校球児たちって見ていて本当に気持ちいいですよね!
勝っても負けても、ダッシュで整列。
揃って「礼」!
「…・・・ぁぁぁぁああああああああああああああああああああぁぁぁぁ・・・…」
贔屓のチームが、勝っても負けてもなぜか清々しいですよね!
これを見ただけで、
「日本に生まれてよかった!」
…と言うとちょっと言い過ぎですが^^;
僕はちょっと幸せな気持ちになります。
でもこの
「…・・・ぁぁぁぁああああああああああああああああああああぁぁぁぁ・・・…」
って何?
どうしても気になったので、甲子園・高校野球で使われる「サイレン」について調べてみました。
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目次
人の声ではなく機械音
「これって人の声?」と疑問に思われた事はありませんか?
残念ながらこれは人の声ではありません。
うぐいす嬢がマイク片手に熱唱しているわけではありません(笑)
これはモーターサイレンになります。
こちらは甲子園球場のサイレン
このサイレンのボタンを押すのが、うぐいす嬢の仕事になります。
ボタンを押すだけでも結構緊張するみたいですよ。
失敗したらYouTubeの「珍プレーコーナー」行きですからね。
サイレンの仕組み
サイレンは均等に穴を開けた、2枚の円盤で構成されています。
片方の円盤を回転させて空気を送り込み、等間隔に空いた穴を通過することによって、
空気を振動させて音を発生させる仕組みになっています。
音の正体は、人の声ではなく空気の振動だったんですね!
なお、サイレンの語源は、ギリシャ神話に登場する、美しい声で船の乗組員を誘惑して難破させる半人半鳥の精、「セイレーン」に由来すると言われています。
なぜサイレンを鳴らす必要がある?
高校野球が始まったのは1915年になりますが、実は大会第一回目からサイレンが使われていました。
高校野球というのは、決勝戦を除くと最低でも1日2試合を行う必要があります。
そして前の試合がいつ終わるかによっても、試合開始時間は大きくずれこみます。
2試合目以降は、選手も観客も何時に試合開始するのか、直前にならなければわかりません。
そこで試合待ちの選手や担当係員への伝達のために、サイレンが必要だったと言われています。
テレビもメールもない時代です。
大きな音でみんなに一度に知らせるのが、一番手っ取り早かったんでしょうね。
逆にプロ野球の場合は試合開始時刻があらかじめ決められています。
そのため、大きな音で選手や観客にわざわざ知らせる必要もなかったようです。
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サイレンはいつ鳴らす?
日本のアマチュア野球では、次の場合にサイレンを鳴らすことになっています。(甲子園だけではありません)
- プレイボール時
- ゲームセット後
ただ甲子園ではこのようになります。
- プレイボール時に長吹聴のサイレン
- ゲームセット後に長吹聴のサイレン
- 試合直前のシートノック開始と終了時に短吹聴のサイレン
- さらには終戦記念日の8月15日の正午にも、黙祷を兼ねて1分間サイレンが鳴らされます。
なお、現在の甲子園の地に野球場が作られたのは1924年。
第10回大会から、甲子園で全国大会が行われるようになりました。
サイレンを使わなかった時期もある
実はこのサイレンを使わなかった時期もあります。
1937年7月、盧溝橋事件が発生し、泥沼の日中戦争が始まります。
するとしばらくの間、サイレンの代わりに進軍ラッパが使われるようになりました。
これは高校野球のサイレンが空襲警報と似ていたため、混同しないようにラッパが使われたようです。
しかし戦争は拡大し、1942年にはついに大会自体が中止。
再開は1946年の夏からになりました。
高校野球でしか見られないサイレンホームラン
1階の表の先頭打者が、サイレンがまだ鳴り止まない初級を、いきなりホームランしてしまうことを、なんというかご存知ですか?
こちらは2015年3月29日春の選抜 常総学院・宇草孔基(うぐさこうき)さんの初級先頭打者ホームラン
相手は大阪桐蔭 お見事です!
ネット検索していると「サイレンホームラン」とか「プレイボールホームラン」と言った言葉が出てきます。
昔ドカベンで、山田太郎が対弁慶高校戦において、初回先頭打者初球ホームランを打ちました。
漫画の中では「プレイボールホームラン」としています。
しかし調べてみると、いずれも正式な呼び名では無いようです(はっきりしたことがわかりませんでした)。
正式には、ただの「初回先頭打者初球ホームラン」になるようです。
いずれにせよ、これはプロ野球では絶対に見られない光景です。
生中継で出会えたら奇跡ですね!
まとめ
センバツ高校野球でサイレンが鳴らされるのは、1日に複数の試合をこなす高校野球ならではの事情がありました。
現在となっては、その必要性はかなり薄れているかもしれない。
でも僕は、熱戦を終えたばかりの球児たちが最後に見せる、「一礼・サイレン・握手」の清々しい光景が大好きです。
日本の1つの文化として、いつまでも残してほしいと思っています。
→「歌の部屋♪」
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