横断歩道をお辞儀して渡る鹿!奈良の野良鹿のマナーの良さが話題に!

奈良公園」には鹿が多数生息しています。この鹿達は人に懐いていますが、厳密には人に飼われている訳でもない「野生の鹿」になります。
 
ところがこの人に教育されたことがないはずの「野良鹿」たちの「マナーの良い行動」が、今話題になっています。
 
正直驚きました。ちょっと見てもらえますか?
 
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どこでそのルールを覚えたの?

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場所は奈良県のようです。
 
鹿が普通に道路を歩いている動画なのですが……気づきました?
 
鹿が立ってるのは横断歩道です。そして明らかに車が止まるのを待っています。何台かの車が鹿を無視して走り抜けますが、6台目の車が鹿に気づいて止まります。これを確認した鹿はようやく横断歩道を歩き始めます。そして横断歩道の中頃までいったところで歩きながら頭を下げます
 
最初何をしているのかよくわからなかったのですが、何度か見ているうちに「そうか、お辞儀(お礼)だ」と分かりました。
 
要するにこの鹿さん(呼び捨てにするのが失礼にあたるので「さん付け」することにしますね)、道路を渡るのに人間と同じように横断歩道で待って、人間と同じように「お辞儀(お礼)」をしています。
 
恐らくこの鹿さんは、周りの人(日本人)達の真似をしているのだと思われます。道を渡るのに横断歩道で待つのも、車に止まってもらったらお礼をするのも、全て私たち人間のルールです。この鹿さんはその人間達のルールを見て覚え、私たちの社会に普通に溶け込んで暮らしている、ということになるみたいです。
 
ただこれが訓練を受けた盲導犬や、ペットとして可愛がられている動物などであれば、人間のルールもある程度理解していることもあるでしょうが、この鹿さんは完全な「野生の野良鹿」です
 
人間からエサ(鹿せんべい)をもらうことはあっても、教育を受けたことはあるはずがありません。そもそもこの行為は「餌をもらうため」の行動ではなく「止まってくれたことへのお礼」のマナーです。
 
その「野良鹿さん」が普通に「人間のマナー」を身につけて、人間社会に溶け込んでいます。しかもその「お辞儀」が人間の子供の「お辞儀」と同じぐらい、見事に街に溶け込んでいるのですよね^^。
 
 
でも冷静に考えてみると何かがおかしい…
…鹿ってそういう生き物でしたっけ?
というか奈良以外でこういう光景って見たことあります?
 
気になったのでちょっと調べてみました。
 
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なぜ奈良の鹿はマナーが良いのか?

なぜ奈良の鹿はマナーが良いのか?の前に、まずなぜ奈良の鹿は人を恐れないのか?ですよね。
 
実は奈良の鹿は天然記念物として保護されています
 
なぜ奈良の鹿だけ?
 
 
 
実は「奈良公園」というのは、春日大社・東大寺などの敷地内に、1880年に創設された県立の公園になります。この「春日大社」というのは、西暦768年に平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために創建された神社で、藤原氏の氏神である「武甕槌命(タケミカヅチノミコト)」や「天児屋根命(アメノコヤネノミコト)」などが祀られているのですが、創建の際に主祭神の「武甕槌命」が茨城県の鹿島神宮より白鹿に乗ってきたと伝えられることから、「鹿を神の使い」とするようになったといわれています
(※武甕槌命(タケミカヅチノミコト)は、古事記の国譲りのエピソードで活躍する日本神話の英雄の一人。高天原の天照大神の使いとして出雲に降り立ち、一歩も引かない不屈の外交交渉で出雲を屈服させた武闘派の英雄。)
(※天児屋命(アメノコヤネノミコト)は天照大神が天の岩戸に引きこもった際に祝詞を述べた神様で、天孫降臨の際にニニギノミコトに付き従って高天原から降りてきた神様の一人。藤原氏や中臣氏の祖先にあたる。)
※以前古事記の内容を解説した記事を書いたことがあります。この2柱がどんな神様だったのかもう少し詳しく知りたい人は読んでみてください。
 
以来この地域では、鹿は「神の使い」として保護されるようになり、古くからむやみに傷つけることが禁じられてきました。1957年には国が奈良市に生息する鹿を正式に天然記念物に指定します。これにより現在奈良市内では、国の許可なく鹿を狩猟することができなくなっています。
 
だから奈良の鹿は人を恐れないのですね。ちなみに「奈良公園」には千数百頭の鹿が生息していると言われていますが、彼らの主食は公園や近隣の山に自生する芝やイネ科の植物など。おやつ代わりとして観光客から「鹿せんべい」をもらっているそうです
 
そしてどうやらこの「鹿せんべい」のやり取りを通じて「おじき」を覚えているようです。完全な野生でもなければ飼育されるわけでもない「ゆるい共生」のような関係が出来上がり、その中で鹿さん達にも人間のような振る舞いが身についていった、ということになるようです。
 
奈良の鹿さんの「人間のようなマナー」はこうしてできあがっていたのですね
 
 
日本人は「マナーが良い」と世界でも言われますが、この「マナーの良さ」が動物界にまで及んでいたことに驚かされました
 
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おわり

僕は藤原系の名字(※藤の字が入る苗字)を持つ人間で、この春日大社に祀られる天児屋根命(アメノコヤネノミコト)や中臣(藤原)鎌足の末裔にあたるのですが、
 
僕はこの動画を見て、久しぶりに奈良(春日大社)へ行ってみたくなりました
 
この可愛らしく礼儀正しい「野生の鹿さん達」に合うために
 
そしてこの美しい文化を残してくれた藤原のご先祖達に感謝するために
 
 
 
皆さんもこれからは、奈良に行ったら鹿さんに対しては「お辞儀とさん付けをするようにしてあげてください^^。
 
なぜなら相手も礼儀を知っているのですから
 
それでは。
 
ハク
 
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