現存する世界最古の国決定戦!日本の建国はいつ?

現在世界には190以上の国が存在すると言われています。
 
 
 
その中で、最も長い歴史を持つ国ってどこだと思いますか?
 
 
 
……。
 
 
 
…実は正確には分からないそうです。
 
 
 
一説によると現存する国家の中では、日本が世界最古の歴史を持つ、という見方もあるそうですが、
 
 
 
古い書物の記述が曖昧だったり、信憑性に欠けたりして、よくわからないそうです。
 
 
 
さらに「国」の定義も曖昧で、何を持って国家の成立とするのか、といった論争も耐えないようです。
 
 
 
そこで今回は、日本の建国はいつなのか?現存する世界最古の国家はどこなのか?データを集めて比較検証してみたいと思います。
 
 
 
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日本の建国はいつ?

よその国と比較する前に、まずは日本の建国を把握しておきましょう。
 
 
 
日本は天皇をトップとする君主国家なので、天皇家の歴史をそのまま国の歴史とするのが、一般的な考え方になります。
 
 
 
日本の建国については、以前から熱い論争がなされてきましたが、いまだにはっきりしたことがわかっていません。
 
 
 
代表的な説は次の3つ。
 
 
  • 神武天皇の即位を始まりとする2700年説
  • 邪馬台国卑弥呼を始まりとする1800年説
  • 継体天皇の即位を始まりとする1500年説
 
 
 
それぞれの論争内容と信憑性を少し見てみたいと思います。
 
 
 
 
 
 

神武天皇2700年説

 

日本書紀の記述

最も古い説によると日本の建国は紀元前660年になります。
 
 
 
これは古事記や日本書紀の記述に基づくものです。
 
 
 
「アマテラス大御神」の孫にあたる「ニニギノミコト」が、日向(ひむか)の高千穂(たかちほ)(宮崎県)に天孫降臨します。
 
 
 
そして「ニニギノミコト」の曾孫にあたるカムヤマトイワレビコノミコト(神武天皇)」が、東征して大和(奈良県)を制圧し、
 
 
 
初代「神武(じんむ)天皇」に即位したのが、BC 660年2月11日とされています。
 
 
 
現在もこの2月11日をもって日本の建国記念の日としています。
 
 
 
 
 
 

BC 660年の信憑性は?

アメリカ「CIAのホームページ」を見ると日本の建国について、
 
 
 
現在の憲法を制定した日 1947年5月3日
 
 
 
と紹介する一方で、
 
 
 
伝統的な建国記念日として、「BC 660年」とも紹介してくれています。
 
Jspan 660 B.C.(traditional founding by emperor JIMMU)
 
 
 
しかし考古学的には非常に厳しいと見られています。
 
 
 
 
古事記によると初代神武(じんむ)天皇は、137歳まで生きたことになっています。
 
 
 
さらに第2代から第9代までの天皇は欠史8代と言われ、寿命ばかりが長くて、具体的な業績が明らかにされていません。
 
 
 
「BC 660年説」はあくまで神話のお話、と考えておいた方がいいかもしれませんね。
 
 
 
 
 
 

卑弥呼1800年説

魏志倭人伝の記録

こちらは中国の魏志倭人伝(ぎしわじんでん)の記述に基づくものになります。
 
 
 
西暦239年、魏、呉、蜀の三国による争いの時代、優勢が決定的となった魏に対して、邪馬台国(やまたいこく)の卑弥呼(ひみこ)が使者を送ったとされています。
 
 
 
魏志倭人伝の記録に基づくと、邪馬台国は現在の「北九州」もしくは「奈良県」のあたりに本拠地を置いていたそうです。
 
 
 
この卑弥呼を天皇家の人間(アマテラス大御神や神功皇后に当たると考える説もあります)と見るという説になります。
 
 
 
仮に卑弥呼を天皇家の租と考えた場合、日本の歴史は1800年ほどになると考えられます。
 
 
 
 
 
 

信憑性は?

実はこの邪馬台国(やまたいこく)がどこにあったのか、いまだにはっきり分かっていません。
 
 
 
ただ5世紀には、大和(現在の奈良県)に天皇家の祖である、大和(やまと)政権が成立していたことがわかっています。
 
 
 
仮に邪馬台国が奈良県であれば、4世紀中に大きな政権交代があった形跡が見られないことなどから、「卑弥呼=天皇家の祖」である可能性が高いとみられています。
 
 
 
 
 
奈良県には、3世紀半ばに作られたとされる箸墓古墳(はしはかこふん)があります。
 
 
 
古事記の記録によると、奈良県の箸墓古墳は、第7代孝霊天皇の娘「ヤマトトトヒモモソヒメ」という方のお墓になっています。
 
 
しかし様々な資料や考古学的な見地から、邪馬台国は大和(奈良県)にあり、この箸墓古墳が卑弥呼(ひみこ)の墓である可能性も高いとみられているようです。
 
 
 
つまり現在のところ「卑弥呼1800年説」は、それなりに信憑性のある説になるようです。
 
 
 
 
 
 

継体天皇1500年説

 
これは第26代継体(けいたい)天皇の時に、王朝の交代があったのではないのか、とする説です。
 
 
 
第25代武烈(ぶれつ)天皇の系譜が途絶えてしまったため、5世代も遡った応神(おうじん)天皇の別の系譜である、継体天皇を迎えました。
 
 
 
これが天皇家以外の別の系譜に入れ替わってしまったのではないかとする説なのですが、
 
 
 
戦争があった跡も、文化の入れ替わりがあった様子も見られないため、最近は下火になっています。
 
 
 
現在は王朝の交代はなく、天皇家が連綿と続いている、とする見方が大半です。
 
 
 
 
 
 
 

結局日本の建国はいつ?

 
1番少なく見積もっても1500年は確実に続いていることになります。
 
 
 
「邪馬台国」と「大和朝廷」が別々の政権であれば、1600〜1700年ほど。
 
 
 
この2つが同じ政権であれば、1800年ほどと言えるかもしれません。
 
 
 
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日本以外で古い歴史を持つ国は?

「中国」の歴史が古いことで有名ですが、王朝や国号の交代が何度もあり、異民族による支配の期間もあるため、連続した国家とはちょっと見ることができないようです。
 
 
 
君主制の国家で長い歴史を持つのが、「デンマーク」「イギリス」、それから「エチオピア」になります。
 
 
 
「デンマーク」王家の始まりは8世紀とも言われており、ヨーロッパでは最も古い王室になります。
 
 
 
欧州で2番目に長い王室が英国」王室で、フランスから上陸したノルマンディー公ウィリアムが、1066年にノルマン王国を創始したとされています。
 
 
 
「エチオピア」の歴史は古く、旧約聖書のソロモン王とシヴァの女王まで遡る、3000年の系譜を持つと言われていましたが、1974年に滅亡しました。
 
 
 
天皇家の歴史は、1番短く見積もっても1500年はあるため、日本が世界最古の君主国家であることは間違いないようです。
 
 
 
 
 
 
 

君主制以外で長い歴史を持つ国は?

現存する世界最古の共和制国家と言われるのが「サンマリノ」になります。
 
 
 
イタリア半島の中東部に位置する、人口約3万人の非常に小さい国家です。
 
 
 
F1のグランプリが行われることでも有名ですよね。
 
 
 
サンマリノは石工マリヌスがキリスト教迫害を逃れてこの地に入り、西暦301年9月3日に建国したと言われています。
 
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日本とサンマリノどっちが古い?

日本とサンマリノ
 
 
どうやらこの2国が現存する世界最古の国
 
 
「決勝戦!」
 
 
ということになりそうですね!
 
 
 
 
西暦301年建国というと、現在建国から1700年とちょっと経過していることになります。
 
 
 
 
 
 
先ほど
 
 
 
「邪馬台国」と「大和政権」が別々の国家であれば、日本の歴史は約1600年から1700年ほど。
 
 
 
同じ政権であれば約1800年ほど。
 
 
 
とお話しをしました。
 
 
 
どうやらこの決勝戦の行方は、「邪馬台国」次第、ということになりそうです。
 
 
 
 
 
 
宮内庁よるとこの箸墓(はしはか)古墳は「ヤマトトトヒモモソヒメ」のお墓、つまり皇族のお墓であるため、現在発掘調査をほとんど進めていません。
 
 
 
もしこの古墳を発掘調査した結果、「親魏倭王」などの金印や、魏代の鏡などが大量に出土することになれば、ほぼ卑弥呼(ひみこ)のお墓で決定でしょう。
 
 
 
「邪馬台国=大和朝廷」が濃厚になり、日本は堂々と1800年説を主張できることになると思います。
 
 
 
 
 
 
…つまり日本とサンマリノによる
 
 
 
「世界最古の国決定戦!」
 
 
 
この行方の鍵を握るのは、発掘調査の権限を持つ
 
 
 
「宮内庁」
 
 
 
ということになりそうです。
 
 
 
 
 
 
…しかし現在、調査はほとんど進んでいません。
 
 
 
一体いつになったら調査は進むのでしょうか…
 
 
 
「日本がサンマリノを倒す日」は、果たして訪れるのでしょうか。
 
 
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