ブラックホールの仕組みとでき方!

 
ブラックホールの仕組みとでき方を解説します。
 
 
 
 

ブラックホールをざっくり解説

 
ブラックホールというのは穴ではなく、天体です。
 
 
 
質量が非常に重くて、非常に高密度な星になります。
 
 
 
重力が強すぎて、光すら脱出できないため、周りから見ると真っ黒にしか見えませんが、ちゃんと実態があります。
 
 
 
しかし、ただ単に質量が大きいだけではブラックホールになることはなく、
 
 
 
かなり狭い領域に高密度の質量が集中する必要があります。
 
 
 
 
スポンサードリンク

 

 
 
 
 こちらはブラックホールの仕組みと、誕生から死までを、分かりやすく解説した動画になります。まずはこちらをご覧になってください。
 
 
 
 

ブラックホールができるまで

もともと太陽のような恒星は、主に水素を中心としたちりやガスが集まって構成されています。
 
 
 
水素原子は核融合反応により、大量のエネルギーの放出とともにヘリウムへと変わります。
 
 
 
核融合反応はさらに炭素、ネオン、酸素へと進みますが、太陽ほどの質量の場合は、それ以上核融合は進まず、やがて赤色巨星へ、さらには白色矮星となるとされています。
 
 
 
太陽質量の8倍以上の恒星では、核融合反応はさらに進み、最後はになります。
 
 
 
恒星の核で鉄が極限まで作られると、それ以上核融合が起こらず、重力崩壊という現象が起こり、
 
 
 
星は瞬く間に収縮し、超新星爆発が起こります。
 
 
 
この後、恒星の質量がそれほど大きくなければ中性子星、質量が大きい場合はブラックホールになると言われています。
 
 
 
大体太陽の質量の8倍から25倍程度の恒星が中性子星へ、それを超える質量の恒星はブラックホールになるとされています。
 
 
 
中性子星というのは、原子核を構成する中性子の塊のような超高密度の天体と考えられており、直径は20キロメートル程度になるそうです。
 
 
 
 
 
 

原子と中性子の大きさ

原子陽子中性子からなる原子核と、周囲を回る電子から構成されています。
 
 
 
原子核の直径を1㎝とすると、電子の飛び回る直径(原子)は、1㎞にもなる言われています。
 
 
 
言ってみれば原子の中身はほとんどスカスカの空間です。
 
 
 
この原子が壊れ、中性子だけがギュッと集まり塊になるため、中性子星は超高密度の天体になると考えられています。
 
 
 
なお、中性子星というのは、中性子のみから構成される、液体のような流動状態の存在と考えられています。
 
 
 
 
 
 
 

事象の地平線

一般的に情報は、光や電磁波等により伝達されますが、光などでも到達することができず、その先の情報を知ることができない境界線のことを「事象の地平線」もしくは「シュヴァルツシルト面」などと呼びます。
 
 
 
そして天体の中心へ行くほど重力が強くなりますが、光も抜け出せない強力な重力の範囲を「シュヴァルツシルト半径」といいます。
 
 
 
星の質量に比例してこの「シュヴァルツシルト半径」も大きくなります。
 
 
 
地球の質量だと、「シュヴァルツシルト半径」は約9mmになるそうです。
 
 
 
地球内部にも光を全く外に出さないほどの、凄まじ重力の空間がごく僅かに存在するということになりますね。
 
 
 
これが太陽の質量になると「シュヴァルツシルト半径」は約3km。
 
 
 
超新星爆発を終えた後の天体の半径が、この「シュヴァルツシルト半径」を下回った時、
 
 
 
光も脱出できなくなり、星の情報は一切伝わらなくなります。
 
 
 
その天体は外部から肉眼で確認することもできず、ブラックホールになります。
 
 
 
スポンサードリンク

 

 
 
 

ブラックホールの中身はどうなってるの?

観測できないので分からないそうです。
 
 
 
ブラックホールの中には星を構成していたすべてのものが、一点に凝縮された特異点があり、物質密度が無限大となる、と考えられています。
 
 
 
中性子星よりも高密度な天体が存在する。
 
 
 
肉眼では見えない中性子星が存在するだけ。
 
 
 
と言った考えもあるようです。
 
 
 
いろんな考えがありますが、観測のしようがないので、今はこれ以上のことはわからないそうです。
 
 
 
 
 
 
 

ブラックホールのM&A

ブラックホールは周囲の天体やガスを取り込むことで、成長することが知られています。
 
 
 
周囲のガスを全て取り込んでしまうとブラックホールの成長も止まりますが、
 
 
 
他のブラックホールと合体することによっても巨大化します。
 
 
 
見えないだけで実態はきちんと存在しています。
 
 
 
星の密集する銀河の中心部ほどブラックホールが巨大化しやすく、現在観測されている銀河の多くの中心部に、超大質量ブラックホールが存在するとみられています。
 
 
 
この天の川銀河の中心部にも、太陽の400万倍もの質量のブラックホールが確認されており、
 
 
 
 
最大で太陽の400億倍もの質量の、巨大ブラックホールの存在まで確認されています。
 
 
 
 
 
 
 
 

もし太陽がブラックホールになったら?

もし仮に太陽が超新星爆発(太陽は超新星爆発を起こさないとされています)を起こしたとして、その後に残った天体の半径が3キロメートル未満であった場合、「ブラックホール」になるようです。
 
 
 
そしてもし太陽が「ブラックホール」になったとしても、太陽自体の質量が変わるわけではないので、
 
 
 
直ちに地球が太陽に引きつけられて、木っ端微塵になる事はなく、これまで通り太陽(ブラックホール)の周りを、1年周期で周り続けることになるようです。
 
 
 
ただ、日光は届かないので、1年中真っ暗の凍りついた世界になるそうです。
 
 
 
 
 

中に入ったらどうなる?死ぬ?

生きて出てくる事は、不可能なようです。
 
 
 
ブラックホールの中身が分からないので、はっきりした事はわかりませんが、どのみち死ぬようです。
 
 
 
もしも物質密度が無限大となる特異点が存在するのであれば、特異点付近ではすさまじい重力差が生じることになります。
 
 
 
中心に引き寄せられ、その特異点に近ずいた時点で、人体は細胞はおろか、原子レベルにまで分解され即死。
 
 
 
ブラックホールの中に大きな天体があった場合は、ブラックホールに入った直後に衝突して、もっと早く死ぬ。
 
 
 
このようなシナリオが考えられているようです。
 
 
 
なお、「事象の地平線」では光でも脱出できないため、現在の人類の科学力では脱出不可能なようです。
 
 
 
スポンサードリンク