Bonjour(ボンジューフ・こんにちは)!
Vous allez bien(ヴザレビアン・お元気ですか)?
今回はフランス語のアルファベットの読み方と発音をまとめてみました。発音記号とIPA母音図・アクサンなどの特殊記号の説明も載せておきましたので併せて確認してみてください。
まずこちらがフランス語のアルファベットの一覧になります。暗記用にどうぞ。なおアルファベットはフランス語で「alphabet」と書きますが、最後の「t」は発音しないので、正しくは「アルファベ」と読みます。(※フランス語では単語末の子音は発音しないことが多い)
A
ア
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B
べ
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C
セ
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D
デ
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E
ウ
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F
エフ
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G
ジェ
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H
アッシュ
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I
イ
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J
ジ
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K
カ
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L
エル
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M
エム
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N
エヌ
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O
オ
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P
ペ
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Q
キュ
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R
エル(フ)
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S
エス
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T
テ
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U
ユ
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V
ヴェ
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W
ドゥブルヴェ
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X
イクス
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Y
イ・グレック
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Z
ゼッド
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フランス語のアルファベと発音のルール!
フランス語は概ね定められたルール通りの発音となりますが、その発音のルールが複雑な上に母音が日本語とはかなり異なるため、いわゆるローマ字読みは通用しません。正しく発音するには発音のルールや母音の音を正確に把握しておく必要があります。下に「発音記号と舌の位置・口の開きの関係」を図に表したものを貼っておきましたので、よろしければ参考にしてみてください。
アルファベ
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読み方
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備考
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Aa
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ア
(a)
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日本語の「ア」の音に相当するが、単独では「a」「ɑ」の音を表す。「a」は口を大きく開き舌を前に出した状態で発する「エに近いア」。「ɑ」は口を大きく開き舌を奥に引いた状態で発する「アに近いオ」(またはオに近いア)。英語のように「エイ」とは発音しない。
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Bb
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べ
(be)
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「b」は基本的には「bブ」の音だが、「s,t」の前では「pプ」の音になる。
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Cc
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セ
(se)
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「c」は後ろに「i,e」が来ると「サ行」、「a,u,o」が来ると「カ行」で発音することになっている。ただし「ç(セディーユ)」表記になると「a,u,o」の前でも「サ行」。
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De
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デ
(de)
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「d」は「ダ行(d)」だが英語よりも舌の位置が前で、「di」は日本語の「ヂ」に近い。
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Ee
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ウ
(ə)
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仏語の「e」の発音のルールはかなり複雑で「ə(曖昧母音のウ),ɛ(口の開きが大きいアに近いエ),e(口の開きが小さいイに近いエ)」の3つの発音が存在するが、原則的な発音は「əウ」の音。脱力した半開きの口で発するアとウの中間のような音になる。
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Ff
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エフ
(ɛf)
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仏語の「f」は上の前歯を下唇に軽く当てて発音する音。英語の「f(フ)」に近いが下唇を噛む感じではないとされる。なお発音記号の「ɛ」は口の開きの大きい「アに近いエ」を表す。
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Gg
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ジェ
(ʒe)
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「g」は「i,e」の前では「ジャ行」で発音し、「a,u,o」の前では「ガ行」で発音することになっている。
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Hh
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アッシュ
(aʃ)
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仏語では「h」はどんな場合も発音しない。
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Ii
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イ
(i)
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「i」は「iイ」と発音し、英語のように「アイ」とは発音しない。
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Jj
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ジ
(ʒi)
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仏語では「g」を「ジェ」、「j」を「ジ」と読む。英語とは反対に聞こえるので注意。「j」は「ジャ行」で「g+i,e」と同じ。
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Kk
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カ
(ka)
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仏語の「k」は「k(ク)」の音だが、仏語の単語で「k」の字が使われることは少ない。「c+a,u,o」や「qu」でも「カ行(kの音)」を表すことができ、こちらが使われることが多い。
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Ll
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エル
(ɛl)
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舌先を上前歯の裏につけて発音する「ル」の音。英語の「l」と同じで、日本語の「ラ行」とは異なる。
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Mm
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エム
(ɛm)
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日本語の「マ行(m)」。
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Nn
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エヌ
(ɛn)
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日本語の「ナ行(n)」。
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Oo
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オ
(o)
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「o」は「オ」の音だが、仏語の「オ」には、口の開きの小さい「oオ」、やや口を広げて発音する「ɔオ」、口を大きく広げた状態で発音する「アに近いɑオ」、の3つがあり、「oオ」と「ɔオ」は唇を丸める円唇母音になる。なお「au」や「eau」の綴りでも「オ」の音を表す。
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Pp
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ペ
(pe)
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英語の「p」と同じで日本語の「パ行(p)」。「ph」の綴りで「fフ」と同じ音を表す。
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Qq
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キュ
(ky)
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「qu」の綴りで「k(カ行)」の音。「qua」で「カ」を表し、語末の「que」は「ク」と発音する。
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Rr
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エル(フ)
(ɛr)
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仏語の「r」は「有声口蓋垂(こうがいすい)摩擦音(ʁ)」などと呼ばれるうがいをするように喉をかすれさせる特殊な音。日本語では「ラ行」よりも「ハ行」に近く聞こえる。
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Ss
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エス
(ɛs)
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「s」は前後を母音に挟まれると「zズ」と濁るが、どちらか一方のみか「ss」の綴りの場合は濁らず「sス」と発音する。日本語の「サ行」に相当するが、「シ」は「ʃ」の音に相当し、仏語では「ch」で表記されるので注意。
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Tt
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テ
(te)
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「t」は「タ行(t)」だが英語よりも舌の位置が前で、「ti」は日本語の「チ」に近いとされる。「ti」は「ティ」と読む場合と「スィ」と読む場合がある。
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Uu
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ユ
(y)
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仏語の「u」は「ウ」ではなく口を丸くすぼめて舌を前に出し「ユ(y)」と発音する。
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Vv
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ヴェ
(ve)
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仏語の「v」は上の前歯を下唇に軽く当てて発音する「ヴ(v)」音。英語のように下唇を噛む感じではないとされる。
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Ww
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ドゥブルヴェ
(dubleve)
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「ドゥブルヴェ」は「2つのv」の意味。「w」は「u(ウ)」のように口をすぼめて前に出し元に戻しながら発音する「ウ」の音。正式には「有声・両唇・軟口蓋・接近音(ゆうせいりょうしんなんこうがいせっきんおん)」と言って、上唇と下唇、軟口蓋と後舌の2カ所を狭めて発音する音になる。
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Xx
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イクス
(iks)
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「x」は原則的には「ksクス」と発音するが、語頭の「ex」の次に母音かhが続くときは「gzグズ」と濁音化する。
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Yy
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イ・グレック
(i-grɛk)
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「イ・グレック」は「ギリシャ語のi」の意味。仏語の「y」は「i」と同じで「イ」の音。なお母音間の「y」は「i+i」として読む。
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Zz
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ゼッド
(zɛd)
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「zズ」は「sス」を濁音化(有声音化)させた音。日本語の「ザ行」に相当するが、「ジ」は「ʒ」の音であって「jまたはg+i,e,y」で表記されるので注意。
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口の中の絵をちょっと書いてみました。口蓋垂(こうがいすい)というのはのどちんこのあたりで、口蓋帆(こうがいはん)を上下させ呼気を鼻腔にも通すことで鼻音の発音が可能になります。……汚くてごめん……
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特殊記号もちょっと解説!
特殊記号も紹介しておきます。
フランス語にはアルファベットに付く特殊記号が全部で5種類あり、次のような文字が存在します。主に発音の変化や同音異義語との区別に使われますが、フランス語ではアクセント(強く発音)の位置を表すことはありません。
文字
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呼び方
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説明
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é
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アクサン・テギュ
accent aigu
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アクサン・テギュが付くのは「e」だけ。アクサン・テギュのついた「é」は口の開きの小さい「イに近いエ(発音記号e)」で発音される。なお「e」の原則的な発音は曖昧母音の「ウ(発音記号ə)」。
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à,è,ù
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アクサン・グラーブ
accent grave
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アクサン・グラーブが付くのは「a,e,u」の3つ。このうち「à,ù」については同音異義語の区別に使われる。例:「定冠詞la(ラ)」とそこを意味する「副詞là(ラ)」。一方「è」は口の開きの大きい「アに近いエ(発音記号ɛ)」で発音される。
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â,ê,î,ô,û
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アクサン・スィルコンフレクス
accent circonflexe
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アクサン・スィルコンフレクスの役割は様々。発音が変わることもあるが、「forest →forêt(フォレ・森)」のように歴史的なスペルの変化を表すものもあり、同音異義語の区別に使われるものもある。例:「tache」(タシュ・汚れ)「tâche」(タシュ・任務)。
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ë,ï,ü
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トレマ
tréma
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トレマが付くのは「e,i,u」の3つ。これは読み方を変える分離記号で、トレマが付いた母音は前の母音とは離して読むことになっている。例:通常「ai」の綴りは「エ」と読むことになっているが、トレマのついた「naïf」(お人好しの)は「ナイフ」と読む。
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ç
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セディーユ
cédille
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「c」を「サ行」で読ませるための記号。「c」は後ろに「i,e」が来ると「サ行」、「a,u,o」が来ると「カ行」で発音することになっているが、「ç(セディーユ)」表記になると全て「サ行」になる。例:「garçon」(ガルソン・少年)。
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フランス語の母音についてちょっと解説!
フランス語の基本母音は全部で12個ありますが、日本語の「ア,イ,ウ,エ,オ」とは大きく異なります。こちらはIPAチャートの母音一覧からフランス語の母音を抽出したものになります。
国際音声記号(IPA)では、母音の発音を舌の位置と口の開きの大きさ、そして唇の形の三つの要素に分解して図式化しています。簡単に説明させてください。
表の左側ほど舌の位置(正確には舌の最も盛り上がった位置)が前で、表の右側ほど舌の位置が奥、であることを表します。また表の上側ほど口の縦の開きが狭く(口を閉じ舌を上部に置く)、表の下側ほど口の縦の開きが大きい(顎を下げ舌を下部に押し付ける)ことを表します。1つの点につき2つの記号がありますが、右側が唇を丸めて発音する「円唇母音(えんしんぼいん)」を表し、左側が唇を丸めずに発音する「非円唇母音(ひえんしんぼいん)」を表します。音声学では唇の形が丸いか丸くないかの2択で区別しています。
例えば 「e,ø」はどちらも口の開きが3番目(IPA では口の開きを7段階で評価している)に小さく舌を前に出した状態で発音することを表しますが、「ø」は唇を丸めて発音するのに対し「e」は唇を丸めずに発音することを表します。
なお日本語の「ア,イ,ウ,エ,オ」の発音記号は「a,i,ɯ,e,o」とされていますが、実際の日本語の「ア」はもっと後舌ぎみで、「エ,オ」はやや口の開きの大きい「ɛ,ɔ」より、「ウ」は唇を丸めずに発音する「ウ,ɯ」(非円唇)で、仏語の「u」のようには唇をすぼめずに発音する音とされています。
日本語の「ア,イ,ウ,エ,オ」を図に入れてみると、だいたいこんな感じになるみたいです。
基本母音
個別の母音をもう少し詳しく見てみます。フランス語の母音は基本母音(口腔母音)12個と鼻母音4個の合計16個から構成されています。上のIPAの図を参考に口の大きさと舌の位置、そして唇の形を意識して発音してみてください。
発音
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音を表す綴り
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説明
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i
(イ)
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i,y
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日本語の「イ」よりも口を左右に引いて、舌先を前歯に押し付けて発音する「イ」。
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u
(ウ)
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ou
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口を丸くすぼめて前に突き出し、舌を奥に引いて発音する「ウ」。
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y
(ユ)
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u
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「u」の口のまま舌を前に出して発音する「ユ」。「i,u,y」は口の開きが最も小さい。
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ə
(ウ)
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e
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脱力した半開きの状態の口で発する「アとウの中間のような音」。仏語の「e」の原則的な発音はこの曖昧母音の「əウ」で、特に単語末では発音しない感覚に近い。しかし「e」の後に子音が2つ以上続く場合や、単語末の子音前の「e」は「アに近いエɛ」で発音する。またアクサン・グラーブやアクサン・スィルコンフレックス がついた場合も「ɛ」で発音する。
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e
(エ)
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é
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舌を前に出した状態で発する口の開きの小さい「イに近いエ」。「e」にアクサン・テギュがついた場合にこの音で読まれる。
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ɛ
(エ)
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e,è,ê,ai,ei
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舌を前に出した状態で発する口の開きの大きい「アに近いエ」。仏語では「e」よりも「ɛ」の音が使われることが多い。
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o
(オ)
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o,au,eau
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口を丸くすぼめ、舌を奥に引いた状態で発する「オ」。
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ɔ
(オ)
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o,au,eau
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日本語の「オ」よりもやや口を大きく開けて発する「オ」。
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ø
(エ)
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eu,œ,œu
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「ø」と「œ」はどちらも唇を丸くして「オの口でエ」と発音する感じ。「ø」は口をすぼめた「oの口でエ」と発音する感じだが、「œ」は口の開きの大きい「ɔの口でエ」と発音する感じ。ウにもエにも聞こえる音。
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œ
(エ)
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eu,œ,œu
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a
(ア)
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a
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口が大きく開いて舌を前に出した状態で発する「エに近いア」。
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ɑ
(オ)
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a
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口を大きく開いて舌を奥に引いた状態で発する「アに近いオ」(またはオに近いア)。
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鼻母音
鼻母音は口蓋帆を下げ鼻腔に呼気を通しながら発音する音で次の4つがあります。カタカナはあくまで参考程度にして上の図を意識してください。
発音
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音を表す綴り
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説明
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ɑ̃
(オンまたはアン)
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an,am,en,em
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口を大きく開いて舌を奥に引いた状態で発する「アに近いオɑ」を鼻母音化して鼻に響かせた音。オンとアンの中間くらいの音。
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ɛ̃
(アンまたはエン)
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in,im,ain,aim,ein,eim
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「ɛ」を鼻母音化させた音で、舌を前に出した状態で「アの口でエン」と発音する感じ。
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œ̃
(エンまたはアン)
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un,um
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「œ」を鼻母音化させた音で「オの口でエン」と発音する感じ。
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ɔ̃
(ウンまたはオン)
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on,om
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「ɔ」ではなく口をすぼめた「o」を鼻母音化させた音で「オン」よりも「ウン」に近く聞こえる。
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おわり!
フランス語の母音は日本語の母音と大きく異なります。母音を正確に発音するためには、そもそも口の中をどう動かすべきなのかということを客観的に把握しておく必要があります。
ネイティブの発音を闇雲に真似るのではなく、IPAチャートでそれぞれの母音の口の形をきちんと把握した上でネイティブの発音を参考にしてみてください。
それではお元気で。