ビジネス実務マナー検定の日程とおすすめのテキスト・問題!秘書検定との違いとは?

ビジネスマナーは、すべての社会人にとっての必須スキルです。
 
 
しかし会社の新人研修や上司からの指導をいただいても、本人に学ぼうと言う意思がなければ、なかなか身に付くものではありませんよね。
 
 
その姿勢を持たなかった人たちは、正しいビジネスマナーを知らないまま歳を重ねてしています。
 
 
 
しかしこのビジネスマナー、会社や上司に頼らずとも、自力で身に付けることも可能なスキルです。
 
 
むしろ人に頼らず自力で自分に必要なビジネススキルを身に付けるのが、現代のビジネスマンのあるべき姿なのではないでしょうか。
 
 
ここではビジネスマナーを自力で身に付ける方法である「ビジネス実務マナー検定」の概要と、おすすめテキスト・問題、さらには秘書検定との違いについてもご紹介したいと思います。
 
 
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概要

ビジネス実務マナー検定
 
資格には大きく国家資格、公的資格、民間資格の3つがありますが、この「ビジネスマナー検定」は「民間資格」になります。
 
 
試験の実施は「公益財団法人実務技能検定協会」。
 
 
ビジネスマンとしての判断・行動が適正にできるかどうか、人間関係や話し方を理解しているか、といったことが問われる試験になります。
 
 
 
 
試験内容は理論実技に分かれ、次の4種類の領域からの出題になります。
 
 
理論: 必要とされる資質、企業実務
実技: 対人関係、技能
 
 
 
合格基準は理論と実技ともに60%。
 
 
2級・3級は択一式と記述式の試験。
1級は全問題記述式で、筆記試験合格者には面接試験が課されます。
 
 
 
各級において求められる技能の程度は、次のようになっています。
 
 
3級 ビジネス実務の遂行に必要な一般知識を持ち平易な業務を行うのに必要な技能を持っている。(新入社員向け)
 
2級  ビジネス実務の遂行について理解を持ち一般的な業務を行うのに必要な知識・技能を持っている。(入社2,3年目以降のセンスある行動)
 
1級  ビジネス実務の遂行について深い理解を持ち教務全般に関して高度な知識・技能を発揮できる。(入社2,3年目以降のセンスある行動)
 
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試験日と受験費用

試験の実施は毎年6月と11月の年2回。
 
 
2022年度の試験日程はこのようになっています。
 
  試験日 受付期間
第63回 2022年6月26日(日) 2022年4月7日(木)~5月23日(月)
第64回 2022年11月20日(日) 2022年9月5日(月)~10月17日(月)
 
 
 
各級の受験費用と制限時間はこのようになってまいす。
 
(各級の受験費用と制限時間)
受験費用 制限時間
1級 6500円 150分
2級 4100円 130分
3級 2800円 120分
 
 
受験資格はありません。
 
誰でも受験可能です。
 
お申し込みはこちらから。
 
 
 

受験者数と合格率

 
 
受験者数は各回合計で5000人前後。
 
合格率は概ね次の通りになります。
3級は120分の試験で70%前後
2級は130分の試験で60%前後
1級は150分の試験で30%前後
 

 (第62回2021年11月マナー検定結果)

受験者数 合格者数 合格率
1級 85名 39名 45.9%
2級 1,457名 867名 59.5%
3級 3,193名 2,067名 64.7%
4,735名 2,973名  
 

 (第61回2021年6月マナー検定結果)

受験者数 合格者数 合格率
1級 68名 34名 50.0%
2級 1,338名 861名 64.3%
3級 3,339名 2,170名 65.0%
4,745名 3,065名  

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秘書検定との違い

検定試験の実施団体はどちらも「公益財団法人実務技能検定協会」になります。
 
 
出題範囲は次の通り。
 
 
ビジネスマナー検定」の出題範囲は「必要とされる資質」「企業実務」「対人関係」「技能」の4つとなっています。
 
 
これに対して「秘書検定」は「必要とされる資質職務知識」「一般知識」「マナー・接遇」「技能」の5つとなっています。
 
 
試験の構成も出題範囲もよく似ているのが特徴です。
 
 
 
 
しかし対象となる職場や求められるスキルが異なります。
 
 
「マナー検定」は「すべてのビジネスマンを対象」とした社会の基本ルールに関する試験。
 
仕事の指示の受け方から同僚との付き合い方、営業先での立ち振る舞いなど、ビジネスシーンの日常でよく見られる場面を想定しています。ビジネスの幅広い場面での適用できる、正しい判断基準を習得することができると思います。こちらは男女ともにおすすめで、受験者の男女比率は半々といったところになります。
 
 
これに対して「秘書検定」はあくまで「サポート役」としての作法やマナーに関する試験。
 
より対象相手を絞ったサポートに特化しており、事務的な能力に加え、専門用語への理解、さらには相手を気遣うことや、でしゃばらないことなども求められます。ビジネスマナーがある程度身に付いていることを想定しており、マナー検定よりも、狭く深くより専門的な能力が求められることになると思います。こちらは女性にオススメです。受験者の約9割が女性になります。
 
 
 
 
職場での円滑な人間関係能力や、ビジネスマンとしてのスキルアップを考えるのであれば「マナー検定」。
 
 
総務や管理部門、上司のサポート役など高い専門性を求められる職種の場合は「秘書検定」。
 
 
このようになるのではないかと思います。
 
 
 
 
迷った場合は、広く浅く学べる「マナー検定」を優先してみてもいいかもしれないと思います。
 
 
ただ、知名度は「秘書検定」の方が圧倒的に上です。
 
 
受験者数は、マナー検定の5千人前後に対し、秘書検定は5万人前後。
 
 
約10倍の差があります。
 
 
企業の人事担当者さんも、秘書検定は知っているけれども、マナー検定は聞いたことがない、と言う人もいらっしゃいます。
 
 
 
 
履歴書でアピールする力を考えるのであれば、「秘書検定」に部があると言えるかも知れませんね。
 
 
なお、難易度・合格率はどちらも大体同じ程度になるようです。
 
 
 
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勉強時間と合格率

 
あくまで目安ですが、「ビジネス実務マナー検定」の必要勉強日数(1日最低2時間の勉強時間を確保した場合)はこのように言われています。
3級で1か月ほど
2級で1月半から2月ほど
1級で3月ほど
 
 
 
合格率は
3級で70%前後
2級で60%前後
1級で30%前後
 
 
 
 
 

勉強方法

 
勉強方法は基本的にテキストを読んで問題を解く、この繰り返しになります。
 
 
ただ、遅くとも試験当日の1週間から10日くらい前までには、テキストと問題集を一通り解き終えて下さい。
 
 
そして直前期に、総復習としてテキストと問題集をもう1度解き終えたら、時間を計った模擬試験を必ず行ってください。
 
 
これをやらないと時間内に答案を作成する感覚が身につきません。
 
 
ぶつけ本番は危険です。
 
 
 
 
なお、この試験は「3級が新入社員向け、2級が入社2,3年目以降の応用的な技能」とされていますが、学生であってもいきなり2級を受験することは可能です。
 
 
試験は1年に2回(6月、11月)しかなく、受験対策にはそれなりに時間とお金がかかりますので、可能な限り集中的に勉強して、2級から受験(学生であっても)されることをおすすめします。
 
 
例えば11月に3級を受験して、翌年6月に2級を受験というのは時間がもったいないです。
 
 
 
いきなり2級を受験される場合は、3級のテキストと問題集を一通り確認するようにしてください。
 
 
下で紹介する2級の教材は、3級の教材を終了していることを前提にしています。
 
 
 
 
「2級の過去問」を少しご紹介します。学生であっても十分対応できる問題ですから、それほど心配する必要はないと思います。参考にどうぞ。
 
2級の理論:「 必要とされる資質」の問題です。
  
田中太郎が外出から戻ると、先輩の担当している商品が納入されていて、それを先輩が手伝っていた。このような場面に、田中はどのように対応するのが良いと思うか。次の中から適切と思われるものを1つ選び番号で答えよ。
 
(1)先輩も手伝って業者から商品の納入を受けているのだから、頼まれなくても黙って手伝うのが良い。
 
(2)納入商品の受け取りは、担当所の責任でやることなのだから、田中は知らぬふりをしている方がよい。
 
(3)たまたま出合わしたことなので、外出から戻ったばかりだが、手伝う必要があるかと聞いてみるのがよい。
 
(4)商品の納入はその業者の仕事で、先輩は勝手に手伝っているのだから、田中は気を遣わなくてよい。
 
(5)先輩が担当している商品の納入であるから、先輩から田中に手伝ってもらいたいと頼まれれば手伝うのがよい。
 
  
 
正解(1)
 
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早稲田教育出版の
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まとめ

 
この試験は合格率が高いため、2級までなら対策なしでも合格する人はいます。
 
 
ですがそれは運任せな上に、合格しても自分のスキルはまったく伸びません。
 
 
この先一生使い続けるビジネスマナーです。
 
 
せっかくの機会ですから、体系立てた勉強計画を立て、キチンとしたビジネスマナーを身に着けた上で確実に合格して下さい。
 
 
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