サッカーにおいて、一時期は最強・無敵の名を欲しいままにしていた「スペイン」代表ですが、
 
ワールドカップの試合前に、彼らが国家を斉唱している姿を見たことがない。
 
 
国家の演奏が始まると、みんなで示し合わせたかのように誰1人口を開こうとしない。
 
 
オリンピックや他の国際大会でも同様です。
 
 
国家の演奏が始まると、みんな一点を見つめたまま動かなくなる。
 
 
彼らはなぜ国歌を歌おうとしないのでしょうか?
 
 
反骨精神?それとも国民性?
 
 
スペイン国歌の秘密と、国際舞台で演奏される各国の国歌の歌詞について調べてみました。
 
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実は歌詞がなかった!

 
実は「スペイン国歌」には正式な歌詞がありません。
 
 
つまりスペイン代表のスポーツ選手たちは、国家を斉唱したくても歌うことができません。
 
 
「歌わない」のではなく、「歌えない」ということになります。
 
 
どおりで誰1人口を開かないわけですよね。
 
 
 
それでは、なぜスペイン国歌には歌詞がないのでしょうか。
 
 
スペイン国歌の歴史について、少し調べてみました。
 
 

スペイン国歌の歴史

 
「スペイン国歌」の正式名称は、「国王行進曲(こくおうこうしんきょく)」と言って、ヨーロッパ最古の国歌の1つと言われています。
 
 
作曲者は不明で、1770年からスペイン王のカルロス3世によって、公式行事や儀式の場で演奏されるようになったそうです。
 
 
この「国王行進曲」には、元来歌詞ありませんでしたが、実は過去には歌詞が存在していた時期もありました。
 
 
アルフォンソ13世(在位1886年〜1931年)の時代(31年に王政廃止)と、その後のフランコ独裁政権の時代になります。
 
アルフォンソ13世の時代の歌詞
 
栄光あれ、栄光あれ、祖国の王冠よ
至上の光に満ちたる
あなたの象徴は黄金なり

生命よ、生命よ、祖国の未来よ
あなたの眼差しに宿るは
寛大な心なり

赤紫の王位と黄金:不滅の旗印
御旗の内に、肉体と魂は共にあり

赤紫の王位と黄金:望みと獲得
あなたは、象徴なり、人間の渇望の印なり

栄光あれ、栄光あれ、祖国の王冠よ
至上の光に満ちたる
あなたの象徴は黄金なり

赤紫の王位と黄金:不滅の旗印
御旗の内に、肉体と魂は共にあり

 
スペイン国王を賛美する内容のようですね。
 
フランコ独裁時代の歌詞
 
スペイン万歳!

武器を取れ、
スペイン人民の子供達よ
再び帰り蘇る人々よ
祖国に栄光あれ
海の青き流れと太陽の辿る道を知った祖国に

スペインの勝利!
金床と車輪が
韻律を奏でる
信念の賛歌を

それらと共に立ちあがり歌おう
困難と安息から生まれる力強い新たな生命を

こちらはスペイン国民を鼓舞して、共に戦うことを呼びかける内容のようです。
 
 
1975年に王政復古がなされますが、現在はいずれの歌詞も非公式なものとなっています。
 
 
北京オリンピックを前にした2008年に、歌詞を作ろうという動きもありましたが、
 
候補になった歌詞に偏りがあるとの意見が多かったことや、独立意識のあるバスク・カタルーニャ地方からの反発もあり、実現には至りませんでした。
 
 
つまり「スペイン国歌」に現在でも歌詞のない理由は、民族問題を原因とするところが大きいようです。
 
 
現在も歌詞がない状態が続いています。
 
〈バスク自治州の場所〉

 
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スペイン以外の歌詞のない国

 
調べてみると、スペイン以外にも、歌詞のない国歌というものが、いくつかありましたのでご紹介します。
 

「コソボ」の国歌「ヨーロッパ」

 
 
「コソボ」は2008年にセルビアから独立を宣言しました。
 
 
「コソボ」はアルバニア人とセルビア人が混在する多民族国家なので、中立的な歌詞を作ることが難しかったそうです
 
 
そこで、とりあえず歌詞なしでスタートした、ということになるようです。
 
 
多民族国家であるが故に歌詞を制定できないというのは、スペインと少し似ていますね。
 
 
なお、曲名の「ヨーロッパ」というのは、EUに対する尊敬の念を込めているそうです。
 

サンマリノとUAE

 
「サンマリノ共和国」や「アラブ首長国連邦」の国歌にも、正式な歌詞が存在しないとされています。
 
 
歌詞は存在しない理由は、わかりませんでした。
 
(非公式の歌詞は存在するようです)
 
 
 

少し前のロシア

 
なお、ロシアが1990年から2000年までの間に使っていた国歌「愛国歌」(現在は使われていません)にも、歌詞が存在しなかったそうです。
 
 

世界一長い国歌は?

 
ついでに歌詞の長い国歌についても調べてみました。
 
 
ギリシャの国歌「自由への賛歌」(キプロスも国歌として採用)が、どうやら一番長くなるようです。
 
 
歌詞が158節まであり、フルバージョンで歌うとなんと55分もかかるそうです。
 
 
内容はギリシャの歴史にまつわる一大叙事詩。
 
 
「長くて叙事詩好き」なのは、ホメロスの時代からの伝統なのでしょうか。
 
 
当然ワールドカップなどで全部歌うわけにはいきませんので、実際に歌われるのは2節のみの短縮バージョン(演奏時間は1分強)が使われています。
 
 
なお、ウルグアイの国歌も非常に長く、フルバージョンで歌うと50分ほどかかってしまうそうです。
 
 

逆に世界一短い国歌は?

 
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、世界一短いとされる国歌は、実は日本の「君が代」なんです。
 
 
「君が代」は平安時代の「古今和歌集」に収録されている「和歌」で、「世界最古の国歌」とも言われています。
 
「君が代は  千代に八千代に  さざれ石の  巌となりて  苔のむすまで」
 
字余りなので32文字になっていますが、「世界で最も短い歌詞の国歌」と言われています。
 
 
意味は「天皇陛下の世が永遠に続きますように」といった内容。
 
 
なお、国際舞台で演奏される「君が代」の長さは、1分弱になるようです。
 
 
 

君が代よりも短い国歌がある?

 
実はワールドカップやオリンピックなどの舞台では、日本の君が代よりも短い国家が演奏されることがあります。
 
 
1番短い国歌が「ヨルダン」で30秒、2番目が「ウガンダ」で40秒、で演奏が終わると言われています。
 
 
しかし両国ともに、これはフルバージョンの国歌ではありません。
 
 
フルバージョンでの演奏は、両国ともに2分以上の長さになるそうです。
 
 
フルバージョンで演奏して一番短い国歌は、「君が世」で間違いないようです。
 
 

まとめ

 
スペイン代表が国歌を歌わない理由と、国際舞台で演奏される各国の国歌について調べてみました。
 
 
ワールドカップなどで、スペイン代表が国歌を歌はない理由は、「歌詞がなくて歌えない」から。
 
 
歌詞がない理由は一概には言えませんが、民族問題などの理由が多いようです。
 
 
しかし、いつまでも「歌えないまま」というのは、ちょっとかわいそうですね。
 
 
同時に、日本の伝統がギュっと凝縮された、最古最短の「君が代」を、少し誇らしく思いました。
 
 
日本代表には、この「君が代」を、少しでも多く聞かせてもらいたいものですね!
 
 
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