イエス・キリスト
クリスマスといえばイエス・キリストの誕生日…
 
 
 
ではないんです。
 
 
 
12月25日は、イエスの誕生日ではなかったんです。
 
 
 
正確に言うと、いつ生まれたのか全くわかっていないんです。
 
 
 
12月25日どころか、西暦1年ですらないらしい。
 
 
 
ちょっと驚きました。
 
 
 
じゃぁ私たちは一体何を祝って、パーティーを開いて、プレゼントを贈っているのでしょうか。
 
 
 
今回は、みんなが祝うクリスマスとは一体何の日なのか?イエスの本当の誕生日はいつなのか?西暦とは何なのか?ちょっと深く掘り下げて調べてみたいと思います。
 
 
 

※基本情報1 イエスの名前の秘密

「ナザレのイエス」、「イエス・キリスト」などとよくいますが、名前はあくまで「イエス」です。「ナザレ」というのはイエスが住んでいた地域の名前になります。つまり「ナザレ地方に住んでいるイエスという名前の人」という意味。「キリスト」というのはギリシア語で「救世主」を意味します。「イエス・キリスト」と言うのは「救世主イエス」を意味します。なお、ユダヤ人の言語ヘブライ語では、救世主のことを「メシア」と呼び、旧約聖書においてダビデの子孫から「救世主メシア」が登場することが預言されています。ユダヤ人はイエスのことを「メシア=救世主」とは認めていません。
 
 
 
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12月25日は何の日

クリスマスツリー
クリスマスとはあくまでイエス・キリストの「誕生を記念する祭りの日(生誕祭)」になるそうです。
 
 
 
「誕生日」ではありません。
 
 
 
12月25日の生誕祭は、あくまで西方教会のお祭りになりますが、どうやらイエスが生まれてから300年以上経ってから決められたようです。
 
 
 
この時点で信憑性のある誕生日が推測できるとはすでに思えません。
 
 
 
しかもその決定の仕方がかなりアバウト。
 
 
 
当時のカトリック教会が、福音書の物語にうまく辻褄を合わせて、生誕の日を強引に推測しているようです。
 
 
 
まず聖母マリアの受胎の告知(懐妊)(↓)が、ユダヤ教の過越祭(すぎこしさい)の春分の頃とされています。
ダヴィンチの受胎の告知
 
 
そこから妊娠期間を計算して約10ヶ月後、としたかったようですが、
 
 
 
冬至の日こそ「光の子」の誕生にふさわしいとして、当時のミトラ教の冬至の祭日(12月25日)を転用したのではないかとされています。
 
 
 
相当な力技ですね。
 
 
 
一方東方正協会では、イエスが洗礼を受け精霊が宿った日とされる、1月6日をクリスマスの祭日としています。
 
 
 

※基本知識2 過越祭(すぎこしさい)

「過越祭」というのは旧約聖書に由来するユダヤ教の大事なお祭りで、今から約3500年ほど昔にさかのぼるとも言われる非常に古いお祭りです。エジプトで奴隷状態だったユダヤの民が、モーセの主導でエジプトを脱出する時、それを妨害しようとするファラオに対して、神が十の災いをエジプトにもたらしました。その時、神の言いつけを守ったユダヤの民だけが「災いを過ぎ越すことができた」ことに由来するお祭りになります。「春分の日の後の最初の満月の日」に祝われ、年によって日付が変わる移動記念日なります。
 
 
 
 
 
 
 

生まれたのは西暦1年ではないの?

バイブル
これも違うみたいです。
 
 
 
正確に言うとわからない。
 
 
 
イエスが生まれてから、300年以上も経ってから誕生日を推測してるわけですから、正確な生年月日を知るにはそもそも無理があるみたいです。
 
 
 
しかし、新約聖書「マタイの福音書」にはこのような記述があります。
 
 
 
イエスが生まれたときに西の空に星が輝き、占星術の学者たちにイエスの誕生を知らせた。(ベツレヘムの星)
 
 
 
現代の天文学者の話によると、これは土星と木星の異常接近」木星と金星の重なり合う現象」の可能性があるそうです。
 
 
 
「土星と木星の異常接近説」をとると、イエスの誕生日は紀元前7年9月15日頃。
 
 
 
「木星と金星の重なり合う現象」をとると、イエスの誕生日は紀元前2年6月17日頃。
 
 
 
になるそうです。
 
 
 
…織姫と彦星みたいな話になってきましたね。
 
 
 
 
 
ただ、現在有力視されているのは、こちらの記述になります。
 
 
 
「ルカの福音書」によると、「イエスが誕生した年にローマ帝国全領土を対象にした住民登録が行われた」そうです。
 
 
 
現在では、この調査が行われたのが、紀元前4年であることがわかっているそうです。
 
 
 
また「マタイの福音書」によると、「イエスが生まれた年にヘロデ王が亡くなります」が、後の研究でヘロデ王がなくなったのも紀元前4年とされています。
 
 
 
イエスの正確な生年月日がわかりません。
 
 
 
ただ、「住民登録が行われた年」と、「ヘロデ王が亡くなった年」が有力視されており、現在ではイエスが生まれたのは「紀元前4年」である可能性が高いと見られています。
 
 
 

※基本知識3 福音書(ふくいんしょ)

新約聖書

福音書というのは27の文書からなる新約聖書の中でも中心的なものになり、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4人の視点から書かれたイエスの言行録(話した言葉や行ったことを記録したもの)になります。福音(ふくいん)とは「良い知らせ」の意味。ギリシャ語では「エヴァンゲリオンって言うんですよ。聞いたことありますよね。
 
 
  
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じゃぁ西暦ってそもそも何?

古代の暦
ここで1つ疑問が生まれます。
 
 
 
イエスが生まれた年を西暦1年にしたのではないの?
 
 
 
これに関しては、もともとはイエスが生まれた翌年を西暦元年になるように計算していたようです。
 
 
 
しかし計算の元となる情報に誤解やズレがあったようです。
 
 
 
 
 
 

西暦が作られたのはなんと6世紀!

古代の暦
現在使われている西暦が作られたのはなんと西暦525年。
 
 
 
これも驚きました。
 
 
 
そんなに遅かったですね。
 
 
 
ローマの神学者ディオニシウス・エクシグウスによって算出されます。
 
 
 
実は当時ローマでは「ディオクレティアヌス紀元」という年号が使われていました。
 
 
 
しかしこの「ディオクレティアヌス」はキリスト教の迫害者であったため、イエスの受肉(生誕年)を基準とした年号に変更が行われました。
 
 
 
イエスが生まれてから500年以上も経ってから。
 
 
 
ディオニシウスは、イエスが死後復活した日はユダヤ教の過越祭(春分の頃の最初の満月の日)の前日から3日目の日曜日であることや、過越祭と同一である復活祭の日付が532年で一巡するという当時の知識、さらにイエスが満30歳で亡くなったとされる当時の見解などを根拠として、イエスが生まれた翌年を西暦1年とする年号を作ったそうです。
 
 
 
つまり当時の最先端の知識を導入してイエスが生まれたとされる年を推定し、その年の翌年を西暦元年とした、ということになります。
 
 
 
しかしこの段階では、「住民登録が行われた年」や「ヘロデ王が亡くなった年」については、まだ研究されていなかったようです。
 
 
 
 
西暦を作った後になって、有力な情報が出てきてしまったことになります。
 
 
 
今更西暦を変更するわけにはいかず、イエスが生まれた年を変更(AD1年→BC4年)することで、調整をせざるをえなくなってしまったようです。
 
 
 
 
 
 

西暦が西洋で一般化したのは15世紀以降!

最後の晩餐と12使徒
しかもこの年号、西暦525年に作られるわけですが、実際に普及し始めるのは10世紀頃。
 
 
 
そして西洋で一般化したのは、なんと15世紀以降になるそうです。
 
 
 
西洋でも普及したのはかなり最近だったんですね。
 
 
 
さらに国際社会で用いられるようになるのは、ヨーロッパ各国の世界進出や植民地時代になります。
 
 

※基本知識4 BCとAD

  • まずBC」というのは、Before Chirist(ビフォーキリスト:キリスト以前の意味)の略で紀元前を表します。(こちらは英語です)
  •  一方AD」というのは、Anno Domini(アンノドミニ:主(イエス)の年にの意味)の略で紀元後を表します。(なぜかこちらだけラテン語です)
 
 
 
 
 
 

まとめ

イエスの磔刑
今回はイエスの誕生日や西暦について調べてみました。
 
 
 
しかし、今まで持っていた知識とはあまりにもかけ離れた事実に、驚かされることばかりでした。
 
 
 
クリスマスはイエスの誕生日ではなく、誕生を記念する「生誕祭」。
 
 
 
本当の誕生日は誰にもわからず、12月25日はイエスから300年以上も経ってから強引に推定された記念日。
 
 
 
西暦に至ってはイエスから500年以上も経って、イエスが生まれた年を推定したもので、結果的にイエスが生まれた年とはずれてしまっている。
 
 
 
西洋での普及も割と最近。
 
 
 
でも細かいうんちくを気にし出すとキリがないので、一旦忘れてクリスマスはみんなで楽しく過ごしましょう。
 
 
 
こちらで聖書のあらすじや内容について解説しています。聖書の全体像を把握してみたい方、これから読んでみようと思っておられる方におすすめです。
 イエスの言行録や、キリスト教の成立について解説している方が「新約聖書」。もっと古い、神の天地創造から、ユダヤ人の歴史について解説しているのが「旧約聖書」になります。
 
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