「会計事務所」と「税理士事務所」の違いって何?
 
 
多くの方が一度は持たれたことのある疑問なのではないでしょうか。
 
 
よくある誤解がこちら。
 
 
公認会計士が運営すると「会計事務所」、税理士が運営すると「税理士事務所」。
 
 
これは誤りです!
 
 
実はこの2つ業務内容は全く同じです。
 
 
 
その他にも「公認会計士事務所」「税理士法人」「監査法人」といったものも存在します。
 
 
 
どちらも税理士や会計士が関わることなのは確かなのですが、これらは一体どこが違うのでしょうか。
 
 
 
ここではその違いをわかりやすく整理してみたいと思います。
 
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税理士と公認会計士の違いとは?

事務所のお話をする前に税理士と会計士の違いについて簡単にご紹介します。
 
 
どちらも独占業務を持つ国家資格になります。
 
 
違いをまとめるとこのようになります。
 
(税理士と公認会計士の違い)
  独占業務 主な顧客 主な役割
税理士 税務(※1) 中小企業と個人事業主 税務の専門家、町の税金相談
公認会計士 監査(※2)+ 税務 大企業 監査と会計の専門家
(※1)税理士の独占業務は税務代理、税務書類の作成、税務相談。街の税金相談屋さんといったイメージになります。
 
(※2)公認会計士の独占業務は監査業務。監査というのは上場企業などの会計帳簿が、会計基準などに違反していないか、粉飾をやっていないかなどをチェックする業務です。必然的に顧客は規模の大きい会社になります。
 
なお、公認会計士は税理士として登録することにより、税理士業務(税務)も可能となります。実際に街中で開業されておられる会計士の多くは、監査業務ではなく税理士業務を行っています。彼らのことは「=税理士」と思っていただいていいと思います。つまり会計士は監査と税務の両方を行うことができるということになります。
 
※ほとんどいらっしゃいませんが、法律上弁護士も税理士業務が可能です。
 

 
 

税理士事務所と会計事務所の違いって何?

実は「税理士事務所」と「会計事務所」は、呼び方が違うだけで内容は同じなんです。
 
 
税理士が経営してるとか、公認会計士が経営してるとか、まったく関係ありません。
 
 
つまりどちらを名乗ってもいい、ということになっています。
 
 
税理士法では、税理士が開業した場合、「(個人名) + 税理士事務所」としなくてはならないことになっています。これが正式名称になります。
 
 
一方「会計事務所」というのは、通称であって法律用語ではありません。
 
 
 
 
一般に「税理士事務所」、「公認会計士事務所」、「監査法人」、「税理士法人」を総称して「会計事務所」と呼んでいます。
 
 
 
税理士が開業した場合、正式名称は「(個人名) + 税理士事務所」としなければなりませんが、「会計事務所」と名乗るのは自由。
 
 
一方公認会計士が開業した場合、正式名称は「(個人名) + 公認会計士事務所」となりますが、こちらも「会計事務所」を名乗るのは自由。
 
 
ただし、税理士が「公認会計事務所」「会計事務所」を名乗ることはできません。
 
 
会計士が「会計事務所」を掲げることが多いですが、監査をやらないのであれば、業務内容は他の「税理士事務所」と基本的に同じです。
 
 
逆に税理士が「会計事務所」を掲げることもありますが、これは「税理士事務所」よりも幅広い仕事を行っているとイメージしてもらいやすいから、といった理由があるようです。
 
 
いずれにしても「会計事務所」というだけでは所長さんが税理士か会計士か分りません。個人事業主と法人の区別もできません。
 
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税理士事務所と税理士法人の違い

「税理士事務所」と「税理士法人」違いは運営形態になります。
 
 
税理士事務所」というのは、税理士が「個人事業主」として経営している事務所になります。
 
 
つまり税理士は最低1人いれば成り立つことになります。
 
 
社長さんには所得税が課されます。
 
 
中には大勢の税理士有資格者を抱えた大規模な「税理士事務所」も存在しますが、大半は少人数経営になります。
 
 
 
 
一方「税理士法人」というのは2人以上の税理士が一緒に設立する法人のことで、平成13年の税理士法改正で設けられたものになります。
 
 
あくまで会社になりますので法人税が課されます。
 
 
複数の税理士による大規模な専門家集団が形成できるのが特徴ですが、業務内容自体には違いはありません。
 
 
どちらも税務とそれに付随する相談業務が中心になります。
 
 
法律上の正式名称は「〇〇税理士法人」としなくてはなりませんが、「(個人名)税理士事務所」とは異なり、個人名である必要はありません。
 
 
なお、「会計事務所」と名乗ることも可能です。
 
 
まとめるとこのようになります。
 
( 会計事務所の正式名称と通称)

  必要有資格者数 形態 主な業務 正式名称 会計事務所の表記
税理士事務所 1人 個人 税務

個人名+税理士事務所

○○会計事務所

自由に名乗ってOK。

公認会計士事務所 1人 個人 ほぼ税務 個人名+公認会計士事務所
税理士法人 2人 法人 税務 ○○税理士法人
監査法人 5人 法人 監査 ○○監査法人
 
 
 
 

税理士事務所のメリットとデメリット

「税理士事務所」のメリットは規模にもよりますが、同じ経営者の視点を持った所長さんに、直接担当してるもらえること。
 
 
一方、「税理士法人」の最大のメリット継続性と多様性にあると言われています。
 
 
業務自体に違いがあるわけではありません。
 
 
 
 
個人経営の税理士事務所の場合、所長さんが亡くなると、事務所が消滅してしまいます。
 
 
また、複雑化した税務に対しては税理士が1人で対応していくのは、能力的に難しくなってきています。
 
 
ノウハウの蓄積やサポート面でも「税理士法人」の方が相対的に充実しており、安心感を持てると言われています。
 
 
 
現在若い世代の税理士を中心に組織化、集団化の流れが進んでいます。
 
 
跡継ぎのいない税理士事務所の問題もあり、法人化の流れは今後さらに進んでいくと見られています。
 
 
 
 

まとめ

公認会計士が運営すると「会計事務所」、税理士が運営すると「税理士事務所」。これは誤り!
 
 
「会計事務所」というのは「税理士事務所」「公認会計士事務所」「税理士法人」「監査法人」を総称したもので、名乗るのは自由。
 
 
「会計事務所」のうち、監査法人以外はほとんどが税理士業務。
 
 
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